メメントモリ

去年エレカシのコールアンドレスポンス聴いたときの気持ち。
思い出したくてCD聴いてます。そしたら今度はプロモが見たくなって
ビデオ出してきました。

この曲のプロモが又そりゃーもうカッコイイのだ。
ディレクターの丹修一さんはブランキー(小さな恋のとか)やイエモン、SADSな
ども撮ってて、
アタシから見たらカッコイイの撮らせたら日本一なんだけどね。
ブージーラクションをいいな?と思ったのも丹さんのプロモがきっかけだったし。

コールアンドレスポンスで宮本は

ご承知のこととは思いますけども 
ここで神の意思を発表させていただきます 発表します
全員死刑です

と言っている。
そう、人間は皆生まれたときから少しずつ死に向かって進んでいるのだもの。

名作の誉れ高いコールアンドレスポンスのプロモ。

道を歩いてる宮本が過去の象徴で、車に乗ってるのが現在。宇宙服のが未来かな?
現在の宮本が過去の宮本を撃ち殺す。過去との決別?
頭から血を流して倒れながら「楽しもうぜ」って言う宮本の美しいことったらない
の。
この言葉で全部が遊びになるのね。

音楽でもって命がけの遊びをしようとしている宮本。

でもただ単に過去を否定しているわけではないのね。
いつかはみんな死んでしまう。
ラストショットも未来形の宮本の死のイメージさせるショットだし。
結局今しかないってことでしょう。

銃をうったあとの宮本の表情がまたスゴイ!殆ど神の領域に入ってるのに
同じくらい儚くて人間の弱さを感じさせるの。
あれに匹敵するのはラストツアーの写真展@名古屋で見たBJC中村タツヤの
イノセントな顔くらい。
あれが演技ならたいしたもの。アクター宮本は名優です。
(でも去年のドラマは見てないけど)
過去も未来も自らの手で否定した彼は今を生きるしかないのです。
直感的に確信しちゃったんだけど、とんだ勘違いかなあ?

エレカシ恒例の夏の野音行きたいです。


音楽と人ベンジーへのインタビューで青木さんが「明日死ぬかもしれないし」と
言った時
ベンジーは訂正してくれと言った。
青木さんは別に間違ったことを言った訳じゃない。
誰でもが今生きてても次の瞬間のことはわからないのだから。
でも青木さんは訂正しますって言った。

アタシも時々明日のことはわからないなんて言ってる。
それはそれほど深い意味じゃなくて、なんとなく使ってる言葉。
漠然とした不安。刹那的で投げやりな気分がないとは言えない。
明日死んでもおかしくないから今日を精一杯生きる。
言葉で言うのは簡単だけど、ホントにそんな風に思って生きてる人が
どれだけいるのだろう?

どうしてもベンジーはいやだったんだろうね。

言葉には特別な力があるのだから、死なんて易々と口にすべきではないんだよ。
やっぱり、それなりの覚悟、決意がなくては。
そういう意味で死刑宣告する宮本はOKなんだけど、
それを「きゃー!」って歓声上げて喜ぶファンってのはどんなもんなんでしょう?
アタシもその一人だ。

明日のことはわからないってよりも明日があるさって思って生きていきたい。
それがたとえどんな明日でも。
そして今をちゃんと生きなきゃ、明日も今日の繰り返しにしかならない。