むすび糸って知ってますか?

袋に入った短い糸の束を買って来て、それをコツコツと長い時間を掛けて機むすびで結んで長い糸に。全部結び終わったら、もう一度お店に持って行って反物に織ってもらい着物や帯にするという風習でして特に尾張三河地方で行われていたものなのです。

「むすび糸」とは…
昔、尾張三河地方で行なわれていた風習で、はた織の際にできてしまう短い残り糸を、一本一本「はた結び」でつなぎ一本の長い糸にし、織り、染め、仕立ての行程を経て一枚の着物を作りあげるものである。
現在はあまり見かけることは無いが、むすび糸を扱う糸屋・呉服屋は今でもある。
真清田神社周辺でむすび糸を扱う昔ながらの店舗では、染めていない白い絹糸が、着物一着分(一反)の布を織るのに必要な量だけ袋に入って売られている。
(手順)その糸を購入→一本の糸にむすぶ→終わったら再びお店へ持って行く→織り・染め・仕立てを注文→着物になって再び手元へ。
むすび糸で織った生地は、その結び目が独特の味のある模様となり、丈夫でもあり、結んだ人の気持ちが込められた、世界に2つとない着物が作りあげられることが魅力である。
musubiito.sblo.jp

↑こちらのページに詳しいのですけど、私は名古屋の出身なので嫁入り道具としてむすび糸で作った着物や帯を両親が持たせてくれる風習が一部では残ってまして、我が家のお隣のおばあちゃんが孫娘のために振袖やその帯をむすび糸で作っていて、それを聞いて私の両親も着物好きの私のためにむすび糸してくれたのですよね。

結ぶってことが縁起が良いので特に嫁入り道具に準備されることが多かったみたいです。

私の独身時代に作った着物はほとんどが自分のお給料であつらえたものですけど、むすび糸は両親が多分払ってくれたはず。
普通に着物をあつらえるよりもだいぶんお安いですし(ものすご~~~く手間は掛かってますけど)、好みの柄や色を見本帳から選べるのです。その見本の中には先染のむすび糸大島もありました。

当時私の父は肝炎で体調がすぐれず家でブラブラしていて暇だったので私のためにむすび糸大島の着物を一枚と留袖用の帯一本を結んでくれました。

そのむすび糸大島は私が好きな柄を選んで織って貰ったのですが、なんだか着るのが勿体無いように思ってしまい、着ないでいるうちに体形が変わって結局一度も着ないうちに箪笥の肥やしに〜。

父は私が30の時、ちょうど長女を妊娠中に亡くなりましたが、この着物はもうこのまま娘に譲ればいいかな。って思ってたんですよね。

でも元々私の為に選んだ柄でもう一つ娘のキャラには合わないような気もしていて、この頃は安くサイズ直しをしてもらえることも分かったので巾出ししてもらってアタシが着ることに。昔の赤い八掛が付いたままなんだけど、これはこれでいいかなって。

今日お友達とランチに着て行きます。約30年ぶりについに!初めて!着るのよ。うふふ!



もうこれからはじゃんじゃん着ちゃうよ〜。着物は着てナンボですものね。軽くて着易いし。


これはサイズ直す前にちょっと合わせてみた良くある赤い帯との組み合わせだけど、ありきたり過ぎてちょっとつまんないかも。
又いろいろ考えてみようっと。