034「感じて。息づかいを。」

はてな年間100冊読書クラブ

感じて。息づかいを。 (光文社文庫)

感じて。息づかいを。 (光文社文庫)

ましろさんのレビュー

たとえて言うなら、とびきり上等なアソート・チョコレートみたいな本。
http://d.hatena.ne.jp/lluvia/20050511#p1

に惹かれて図書館で蔵書検索したらあったので借りてみた。
川上弘美編集の恋愛アンソロジー集。収録作品は

このうち今までに読んだ事があるのは3作。
その1、坂口安吾の桜の森は昔っから大好きな小説で高校の頃最初に読んで以来何度も読み返しているんだけど、ここ数年は読んでなくて久々に読んだけどやはり好きだなあ。最初にこの小説を持ってきたらそりゃいきなり別世界に引き込まれてしまうわよ。
その2、少年と犬は

に収録されている作品。以前読んだ時もズシーンと来たけど、このアンソロジーで読み返すと又世界の〜を読み返したくなった。
その3、可哀想。これが収録されている
溺レる (文春文庫)

溺レる (文春文庫)

を読んだのが
センセイの鞄

センセイの鞄

のすぐ後だったので正直印象が薄かったのだけど、この並びで読むとなかなか良かった。その辺りも計算しているんだろうな、当然のことだけど、小説家だもんね。しかし今出ているダ・ヴィンチ川上弘美の写真てば、アタシの好みど真ん中で非常にそそられます。小説家が美人ってのは必須じゃないけど、やっぱり良いなあ。読者としては色々と妄想が広がってしまうんだけど。
唯一あまりピンと来なかったのがよしもとばななで、この人の小説ってデビューの頃からずっと少女漫画の焼き直しでしかないように思えてならない。ほんの幾つかしか作品読んだことがないのにこんなこと言ってはいけないかもしれないけど、やっぱり今回もどっかで読んだ事があるような底の浅さを感じてしまった。