ベストX

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水川書店さんの毎年恒例の年末企画、今年読んだ本(ノンジャンル)の中から何冊選んでも可という非常に決め事の緩い年間ベスト、今年は参加させていただきます。
せっかく百読もちょうどきり良く終わったことだし、しかし100冊読書を始める前の3月までに読んだ本が思い出せないってのはどうなんだ・・・。

順不同、当然ながらあくまでもアタシの趣味嗜好でのセレクトです。

『バッテリー』はとにかくあさのあつこに持ってかれた今年前半て感じで、もうメチャメチャはまりました。「書ききれなかった」と失敗作のようにあさのさんはおっしゃってるようですが、あのラストにしても他に書きようがないだろうと思います。彼らのことが本当に生きてるように感じられるから自分の中では永遠に「終わらないストーリー」ってことで。あさの作品では№6やザ・マンザイも良かったけどなんとなく一作家一作品て縛りを自分に科してみました。
『沢田マンション物語』はとにかく破天荒つーか、トンデモなマンションはそれを作った人もトンデモなかった。ってことで、ますます一度行ってみたくなりましたよ。けど、身内にこーゆう人がいるのは困る・・・かも。
『私の上方芸能史』いわゆる芸談本って結構好きなんですが、上岡竜太郎って人もさすがトンデモない人で面白いったらない。
『水晶内制度』こーゆう世界を頭の中に作れる笙野頼子ってのはどんな人なんだろ?ってホントに思います。
失踪日記』ホントにドラマ化されるん?TVよりは映画向きな題材のように思うんだけど。そして続きはどうなってるの?
イン・ザ・プール』『空中ブランコ』一作家一作品とか言ってるんですが、これは同じシリーズの連作なので。次はサウス・バウンドを読みたいのだけど、図書館で予約待ち中。
『古道具 中野商店』すごく愛おしい小説。良く考えるとこれもどこか足りないところのある人ばかりの話で、それが最終的には一歩踏み出すってのなのよね。こーゆーのが自分のツボだってことを最近野ブタ。のドラマ見ててはっきりと自覚したんだけど。手元において何度でも読み返したくなる一冊。もしこの作品を映像化するのなら木皿泉さん脚本でお願いしたい!
博士の愛した数式』なんかこれも映画公開が迫ってるのよね。読んだ時はそんなこと知らなかったんだけど、数学は美しいってのは大いに賛同出来ます。数学すごく得意なわけじゃないけど、好きだったし。そしてこーゆうロマンチズムにはすごく泣かされちゃう。小川洋子の作品ってあんまり浮世離れしてて入っていけなく感じることもあるんだけど、これはすんなり作品世界に入り込めて、怖いくらいボロ泣きしちゃいました。泣ける映画ブームの昨今だけど、これは一味違ったものになってると良いなあ。
Banana fish』すみません。超今更感の漂うセレクトです。や、ある程度は読んでたんだけど、ちゃんとまとめてコミックス一気読みしたらば、もうノックアウトです。吉田秋生は80年代大好きな作家さんでしたけど、もっとちゃんと持続して読まなきゃね。
『大奥』よしながふみは他に読んだものどれも良かったんだけど、やっぱ一つ選ぶとしたらこれだよね。まだ未完なんだけど、続きが気になってたまんない。ちゃんと元ネタを知ってるとより楽しめるんだけど、そんな部分だけじゃなくすごいです。よしながふみ天才!
『告白』これも町田康天才!ってくらいしか言葉が出て来ないんだけど、今年後半のマイベストでした。小説を読むのってやっぱリズムだよ。ってことを再確認。このリズムに身を委ねる快感てばもうたまんない!まさに読書の快楽ってものをとことん満喫出来る活字ジャンキー垂涎の一冊。
『孤宿の人』ぼんくらと迷ったのだけど、新しいことにチャレンジした意欲を買って(随分偉そうだなアタシ)こちらを。でも宮部みゆきはもっともっと面白いもの書ける人のはずって気持ちもありますけどね。
『営業ものがたり』これは絶対一生手放さないで持ってるの。だってさ、あの「うつくしい のはら」が収録されてるんだもん。その前になぜこの作品を書く羽目になったかのエッセイマンガも併せて読むと一粒で二度美味しい!って感じ。
『SPEED スピード』↑のエントリーで感想書いたばっかりだし。まあ一言で言えばヤバイ一冊!