源氏物語

先週の日記で学生時代の読書のこと。特に源氏の事を書いてから
源氏物語が再び読みたくてしょうがなくなってます。
あわせてF先生(先日書いた本の話題で繋がっていた国語の先生)との会話もいくつか思い出したり・・・。F先生も今にして思えば多分25〜6歳くらいであったのだと思うんだけど、本が好きで好きでたまらない同士ってのは何か繋がるものがあるよね。思えば椎名誠らが「本の雑誌」を刊行したのもさほど代わらない時期だったような・・・。今確認したところ1976年創刊なので、アタシが15歳。どんぴしゃ!
創刊間もない頃のこの雑誌を名古屋で置いている本屋はまだまだ少なくて、自転車で30分かけて買いに行ったりしたなあ・・・。で、予定通り配本されてなくて無駄足になってガックリ来た事も何度もあったっけ。アタシは古典ばかり読んでるような真面目な文学少女じゃなくて、ミステリーやSFも大好きだったので「本の雑誌」は作ってる人達がとにもかくにも「本が好きで好きでたまらない!」って匂いが全体にプンプンしていて、そこがとても心地よい世界でした。

アタシが源氏にはまったのは多分小学生の時に子供向けに優しく書かれた古典全集で読んだのがきっかけでした。本居宣長の「源氏物語玉の小櫛」と言う著書の中に「此物語は、よの中の物のあはれのかぎりを、書きあつめて、よむ人を感ぜしめむと作れる物」と言う有名な一説があるのを知り、同時期に宣長の伝記も読んで長年の源氏研究の成果であるこの本の版木が出版準備中に火事で消失を辛くも逃れたエピソードなどにかなりワクワクしながら、大人になったら絶対「源氏物語玉の小櫛」を読んでやろうと思ったものでした。今思うとなんだかヤナ感じの小学生だなあ・・・。
多分真珠夫人とかにも繋がるメロドラマの要素(高尚に表現すれば「物のあわれ」ってことですか)がちょっとばかりおませな小学生だったアタシにヒット!したんでしょうね。