カーネーションの衣装

アタシの母は昭和20年代後期に洋裁を学んで、それからずっと洋裁師をしてきた人なので、アタシも物心付いたすぐから家にあった装苑をいつも見てたし、だからカーネーションに出てくる洋服が懐かしいったらない。
特に今日の優子が着ていたブルーのケープの付いたワンピースはホントそっくりなのを実際に母が着ていた。色といいデザインといい、まさに当時の最新モードで、あんな風なまるでファッション雑誌から抜け出したような服を着ている人は近所には誰も居なかったし、母は原節子にちょっと似た美人でスタイルもそこそこ良かったので余計に目だってて、わざわざ振り返って見る人もいたり、アタシも友達から「お母さんまるで女優さんみたいだね」なんて言われたり、当時は嬉しいよりも恥ずかしさの方が上だったかも。