美人て

ドラマとは別の話になってしまうけどアタシは5年地味な事務やって一旦退職、フリーターをしばらくした後、営業系の仕事に付いたのですが、女の営業職って今はどうだかわかりませんがアタシの現役時代は水商売のホステス的なトコが多分にありまして、若くて十人並み以上なら「美人だね〜」ってチヤホヤしてくれるオジサン達は沢山居ました。
普通の地味な事務員時代より十倍くらい「美人」て言われること増えたの。
それはつまり見た目や、若い女であるってことが仕事をする上で(望むと望まざるとに関わらず)評価されるポジションであるってことで。
その前のフリーター時代にコンパニオンの仕事をちょこっとやっててパーティーとかイベントとかで飲み物運んだり、ちょっと着飾って受付でにっこりしてるだけで通常のバイトの4〜8倍の時給になるんですよ。若い女の子ってのはそれだけで売り物になるんだなあ。ってしみじみ実感しました。
でその時にお客のオヤジ達がメチャメチャ女の子を褒めるんでビックリしたんだよね。例えば100人以上のコンパニオンが集まってる会場で「今日の女の子の中で君が一番キレイだね」とかしゃあしゃあと言うんですよ。それまで日本人の男ってのはシャイで面と向かって女の子を褒めたりなんて滅多にしないものだと思ってたので。
どうみても十人並みの域を超えてない地味目の経験地低そうな若くて純情そうな娘とかが、「可愛いなんて言われたの初めてだから嬉しくて」とか舞い上がっちゃっててすごい危なっかしい事限りないし、結局こうやって気軽に褒められるのは対象の女の子の事を軽んじてるってことなんだよなー。と。見た目だけしか評価されてなくて、それも大甘の評価で。下心スケベ心がミエミエじゃん。
だってこのオヤジ達自分の会社の女子社員におんなじことは絶対に言ってないはずだもの。
美人だね〜!とか可愛いね〜!とかを軽く言えるのはそれだけ軽んじられてるってことに他ならないって思うから。
こーゆー仕事してたらいくら時給がよくてもどっか感覚がおかしくなると思ってフリーターやめて就職したんですが、そしたらコンパニオン時代ほどじゃなくてもそーゆー事を期待されてる職場だったわけで。
そこで考えたわけですよ。
どうやら若い女の子ってだけでチヤホヤしてもらえる世界ってのはアタシが思ってたよりもいっぱいあるらしい。だったらここで頑張ってみよう。女は売らないけど誤解してるならそれはそれで割り切ってしまおう。仕事は自分自身が恥ずかしくないようにやっていけばいいのであって、人から褒められる為に仕事してるわけじゃないんだから。
結果見てる人はちゃんと見てくれるんだな。って思えることもいっぱいあったし、その職場での仕事はしんどいこともいっぱいあったけど、楽しくもあって、やっぱりアタシは働くのが好きなんだよなー。

実は最近新しいバイトを始めて、これがすごい難しくてしんどいんですけど、でも頑張ろうと思う。