新マチベン〜オトナの出番〜第2話 

先週第1話を観た後、mayachinさんのトコのコメント欄http://d.hatena.ne.jp/mayachin/20070701/p3#c

一方的に責任を押し付けられて辞めさせられた社員が元夫で(本当は上の命令でしかたなくやったとか何も知らなかったとかなのに)娘はそのせいで自殺したんじゃないのか

とアタシの勝手な予想を書き込みさせていただいたんだけど、おおよそ当たったよね?
ただ脚本が巧いな(さすが井上由美子!)と思ったのは、夫(小日向文世)は何も知らなかった。と思わせておいて、実はそうじゃなく、かなり初期の段階で商品の異常に気がついていて、回収することを主張したんだけど、上司の鶴見辰吾に脅迫まがいの強要をされて口を噤んでしまっていたんだよね。それが法廷で明らかになるんだけど、証言席でのこういうどんでん返しってやっぱカタルシスがあるし、そりゃ法廷劇はこうでなきゃね。
そいで渡哲也が聞くわけですよ。「あなただけが責任を取らされるのはおかしくないのか?」と。その答えは「自分が上司を説得してリコールすることが出来なかったのだから責任を取るのは当たり前のこと」というもので、普通だったら自分のせいで人(それも赤ん坊)が死んだなんて思いたくないじゃない?自分はリコールをしようとしたんだけど、上司が無理やりもみ消したから自分は(それほどには)悪くない。って自分に言い訳してもしょうがないと思うんだけど、この人は愚直というか、自分が悪いことを認めて誰も責めようとはしないのね。アタシのような他人に厳しく自分に大甘ちゃんなズルイ人間にはあんまりにもいい人過ぎて、下手な俳優がやったら「嘘くさいなあ」って感じになりかねないとこ、さすがは小日向文世。この人がやるとちゃんと役に説得力があるんだもの。日本一善人の似合う俳優さんだよなあ〜。
妻に本当のことが言えなかったのも傷つけたくなかったからなんだよね。
ほんのり未来に希望の持てるラストもとっても良かった。


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鈴木清純監督のケレンたっぷりな傑作『東京流れ者』(日活アクション大好きー!)に出ている若き日の渡哲也は不器用でぎこちない演技(要するにずーっと昔から同じ)なんだけど、そこが魅力的。
ワンパターンな演技しか出来ない人だからこそ、脚本は大事だよね。マチベンではなにやら過去にワケアリなようで、今後それも語られていくのよねきっと。
石坂浩二地井武男もさすがの存在感だし、これは続けて観ないと。来週はアタシの贔屓の高橋由美子ちゃんも出るし。