八犬伝 

娘と一緒にまずはこれから。
ええと滝沢馬琴の原作のネタバレしまくりなので一応畳んでおきますよ。
え?八房出て来ないの!?うっそ〜!?そりゃ犬と夫婦になるって設定はちょいキツイものがありますが、これがこの話のキモなのに〜!この部分カットしちゃったら八犬士の名前に犬の文字があることや牡丹の痣の設定が意味不明になっちゃわない?このことに象徴されるように、伝奇ものに欠かせないおどろおどろしい妖しさつーかエロスが殆ど排除されててすっごく健全なRPGみたいだなー。残念。
対象年齢がかなり低めに設定されてるのでしょうか?お正月に家族で見られるようなものってコンセプトなのかしらね。
いや、アクションシーンとかは悪くなかったし、悪役さんやチョイ出演の脇の方も豪華で、八犬士もそれぞれキャラ立ってたし、仲間ちゃんと渡部篤郎カップルも美しくかっこ良くていいトコもいっぱいあったのよ!
原作だと死んじゃうぬい(黒川智花ちゃんはマジ可愛かった)や浜路の死なないのとかは良いんだけど、船虫が全然悪女じゃないのとかは何で?全般的に八犬伝では悪役の方が断然面白いんだから、ベタな可哀想な役よりも稀代の悪女役のともさかちゃんを見たかったのになあ。
しかし浜路の綾瀬はるかちゃんにはがっかり。可愛くて好きだったのに・・・。そいでもって里美の二の姫って設定もなんで?実は道節の妹(原作の設定では異母兄妹)じゃヒロインとして弱いから?(原作じゃ左母二郎に斬られてあっさり死んじゃうのもあんまりなんだけどね)でもはるかちゃんがちっともお姫らしく見えないからこの設定の変更の意味がわかんなく感じちゃうのよね。
そいでもってラスト近くでやたらと争いの意味やら平和について語っちゃうのってなー。アタシは基本的にはベタでも平和の重要性を訴えるのって大事なことだと思ってるのよ。でも八犬伝てのはそーゆう話じゃないじゃん!?水戸黄門で助さん格さんが悪役を懲らしめるのに「自分達のしてることは?」って反省しちゃったらお話が成立しなくなるのと同じくらいになんか変!
って苦言ばかり書いてしまったけど勝地涼くんのおでこに萌えたり、ワダエミの衣装や音楽も好きだし、それなりに楽しめはしたのでしたが、むーん。原作どおりにしろとは言わないけど、アレンジのセンスがアタシの趣味じゃないってことに尽きるんだろうな。