かっぱ大王

定山渓ってカッパ伝説があるんだね。そこらじゅうにカッパ。

●定山渓の河童の由来
昔から月見橋の上流に河童渕という渕があります。豊平川は明治42年銚子の口、発電所のダムが出来るまでは、この奥から胴木（柾[まさ]の原木）を流送するほど、流れも多く至るところの深い渕には大きな川魚類がたくさん棲息していました。
その頃、道路工事に従事していた瀬山青年が魚採りをしていた時、足を滑らせた訳でもないのに急に引き込まれるように川床に沈んでいきました。この様子を見ていた付近の胴木流送中の人々がすぐに飛び込んだのですが、渕が深くて救助することが出来なかったばかりでなく、この青年の姿をついに発見することもなく幾日も過ぎていきました。
それから1年後、一周忌の夜のこと。瀬山青年が故郷の父の夢枕に立ってこう語りました「私は、今、美しい河童の妻と子供と一緒に幸せに暮らしている」。部落きっての美男子であったこの青年は定山渓渕に住んでいる美しい女河童に魅せられたのだろうといわれ、以来ここを河童渕と称するようになりました。その後はここで水難に遭う者が全く無くなったといわれています。
今では、河童は定山渓温泉のマスコットとして、温泉街のあちこちにその愛嬌ある姿を彫像で見つけることができます。
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