[舞台]吉原御免状

本日行ってまいりました。
かなり前のほうの席だったので至近距離で観てきちゃいましたよ。
特別な堤ファンてわけじゃないけどやっぱオットコマエだねー。立ち回りもキレイだし、年齢的にどうなの？ってのも堤さんの本来の持ち味の少年性はやっぱ本物でほとんど違和感なかったです。ちょっと目がハートになっちゃったかも。

全体の舞台を見渡すのにはちょっと見づらいけど、前の方が演者の表情が良く判るし、熱気が伝わってくる感じがあってアタシは好き。 映画でもライブでも行ければなるべく前！の人なもんで。
内容的にはもともと原作が大好きなので（隆慶一郎は全作品ほぼ発表当時に読んでます）、期待半分不安半分て感じだったのだけど、元が大作だから正直幕間20分込みで3時間の舞台では時間がキツイよね。どうしても説明台詞が多くなってしまうのが残念。とは言え脚本の中島さんが隆慶一郎の大ファンということで、原作のエッセンスは幸いにも失われてはいなかったような。（ずいぶんえらそーだなアタシってば）

そいでもって今回一番の収穫は梶原善ちゃん。彼が水野十郎左衛門をやるって聞いた時は、イメージじゃないように思ったのだけど、どうしてどうして、すっごく良いもうけ役！それを演じる彼の役者としての力量もすごくハイレベルで、もともと好きな役者さんではあったけど、アタシが思ってた以上に、もっとずっとずっと良い役者だったことを今回思い知らされた感じでした。原作のテイストを生かしつつ、彼にアテガキして膨らましてる部分がとっても良くって、これは梶原善の代表作って言って良いものになったんじゃないかと思ったよ。

松雪泰子と京野ことみはぜんぜんタイプの違う女優さんだけどそれぞれに浮世絵から抜け出したように美しくて鉄火で哀しい勝山太夫とおっとりとして母性的な高尾太夫、どちらもとても良かった。松雪さんは個性の強い人だし今回の役ってとてもキョーレツだから、どうしてもことみちゃんは割り食ってる部分があると思うし、脚本的にも時間の関係もあって掘り下げ不足のとこもあったと思うので、彼女には荷が重いんじゃないかと思ったんだけどかなりの善戦だったと思う。まだ若い彼女のこと日々成長してるんだろうな〜。
最後のカーテンコール、今日はことみちゃんの誕生日ってことでサプライズでケーキが出て来て、はける時の彼女の満面の笑顔がすごく素敵だった。

噛みまくってると評判の藤村俊二はほとんど気にならなくて（一箇所だけ、それも軽いもの）今日はほぼ問題ない出来栄えだったと思う。
それに何と言ってもあの雰囲気は誰にでも出せるものじゃないよね。幕間で「おひょいさん素敵〜！」って繰り返し言ってる人たちがいたけど。ホント良かったです。

カーテンコールで堤さんてばジャンガジャンガやってましたよ。
梶原さんはずっと踊りまくり、聖子さんと２人でおふざけっぽいのも、すごく楽しそうだった。 そいで善ちゃんてばことみちゃんのバースデーケーキに指くっつけてクリーム舐めてました。隣のことみちゃんと何やら言葉を交わしてて、ことみちゃんが笑顔でOKサインを出していたので「ごめんね」みたいなこと言ってたのかも。