覚悟

北沢かえるさんのところ経由でid:kaerudayo:20040929#p2
「誇り高く」http://childdoc.exblog.jp/1082100/
「産まれてくる子に障害があることを覚悟したことがありますか?」http://childdoc.exblog.jp/d2004-09-28

アタシは中途半端に頭でっかちな人間なうえに、実はかなりのネガティブちゃんだものですから、何故世の人々の多くが妊娠時に疑問を持たないのか(「そんなことは全く考えなかった」と言っている友人知人を多数見ています)が不思議だったのですが、

この質問が社会的に禁忌とされている理由は、「みんな薄々は考えているから」ではないかと思う。考えるだに恐ろしい事態であるが、有効な打開策が見あたらず、考えても結論が出ない。結論のでない問題を未解決のままに抱えておくのは心理的に負担が大きい。耐えきれる人は予想外に少ないのではないか。耐えきれないために、そんな問題は無かったことにする。合理性には欠ける対処法だが、しかし心理的負担を糊塗するには有効な方法だ。

を読んでなんとなく納得。
アタシはすごーく恐かったです。ここでもちょっと書いたけどid:yukodokidoki:20040409#p1覚悟しなきゃと思いつつ、ある日は覚悟を決めたつもりでも次の日は不安に襲われて心がグラグラと押しつぶされそうで恐くて恐くて・・・。通常妊娠出来なくて病院に通って作った子だし、妊娠中も産むまで(分娩室に入るまでずっと)かなり酷いつわりや歩いていて道にしゃがみこんでしまうくらいの激しい妊娠痛があったし、切迫流産で一時入院もしたし、メンタル面でも実家の父の突然の入院、看病、危篤、葬儀、父方の親戚との激烈な軋轢、母は心労過労で通夜の晩に倒れるし、母は私生児なので母方には頼りになる親戚もほとんどいないし、その渦中に夫の突然の転勤が決まって、単身赴任、引越し、とこれでもかとばかりにボッコボコになった妊娠期間でしたから。*1
ただね、夫が五体満足に生まれてくることだけを祈ったと出産後に聞いてそれはなんか違う気もしたんだよね。幸いこのコは表立った障害を持たずに生まれて来てはくれたんだけど、それはたまたまそうだっただけで、もしかしたらそうではないことだって充分ありえたわけで・・・。
その時五体満足なコを望んでいたのに望み通りではない別のコがやって来てしまった。って風に思ってしまったら?我が子に対してあんまりな仕打ちなように思えたのね。良く子供は親を選べないと言うけど親だって子供を選べないんだよね。産まれて来た子がどんな子であっても受け入れて愛せるのが親だと思うし、それは事前の覚悟の有る無しは実はあまり関係ないのかもしれないって思うのです。偉そうに書いてるけど実際そうなったらウロタエまくるとは思いますが。
障害のある子供の両親で「生まれて来るまでそんなことは考えてもみなかった」と言ってる人でもちゃんと受け入れて愛して育てていってる人いっぱい居るでしょう。いやそういう人がほとんどなんじゃないかしら?
産むだけじゃなくって育てていく過程で少しずつ成長して親になっていくんだよね。どんな子供の親でもみんな。いや、まだまだ中途半端でダメダメな親で子供には申し訳ないなって日々思っております。「ウチの子に生まれて来てくれてありがとう」って口に出して言ったことはないけど、いつも思っているんだよ>娘&息子

*1:もっと大変な人はいくらでもいらっしゃるでしょうがアタシは甘ちゃんなので充分にヘロヘロでした