最近新しい着メロを入れた。

「夢見る頃を過ぎても」
毎朝6時のアラームに設定して目覚まし代わりに使ってる。

大好きな吉田秋生のマンガと同タイトルだけど、特に関係はないと思う。
でもこのタイトルも持つ響きのままの少年の時代とゆらぎが感じられるどこか懐かしくとても好きな曲だ。

この曲はヒルビリーバップスという、80年代にTV等にも出ていたロカビリーのバンドの曲なのだけど、
アタシはこのバンドのファンだったわけではない。
名前は知ってたけれど、シングル曲のいくつかを何かで聴いたことがあった程度。
森川さんがプロデュースしていたので
(現オーガスタ社長。別名連野城太郎として忌野清志郎の半生記「GATTA」の著者でもある)
そのつながりでキヨシローが曲を提供してたのはぼんやり認識してたかな?
後にベースの川上くんがタイマーズに参加してたんだけど、それもタイマーズの時は知らなかったくらい。

ヒルビリーは本来ロカビリーバンドでありながらボーカルの宮城くんの甘いアイドル系のルックスでアイドルっぽい売り方をされていたバンドだった。
宮城くんは「微熱少年」(あの松本隆が監督)にも出ていたはず。

この「夢見る頃を過ぎても」はファンの間でも一番人気がある曲らしい(だから着メロまであるのよね)

アタシがこの曲をちゃんと知ったのは永瀬正敏がカバーしていたから。
「For the boys・・・」ってタイトルに替えられていたけどシングルになり、
永瀬のファーストアルバム「コニーアイランド ジェリーフィッシュ」にもバージョン違いで収録されている。
(ちなみにこのアルバムは大好きなアルバムなのでいつかはCDコーナーに載せる予定の1枚)

永瀬バージョンはカラオケのアタシのお気に入りナンバーでもある。

この曲を永瀬がカバーすることにした詳しいいきさつは知らないけれど、いつくかの推察をすることは出来る。
永瀬とヒルビリーのメンバー(特にボーカルの宮城君)は親友と言っても良い間柄だったらしい。
ファンクラブイベントの20歳のバースデーパーティーではヒルビリーをバックに永瀬が歌ったりとかもしていたそうだ。
どちらもまだそんなに売れてない頃の話。

宮城くんはその後ビルから飛び降りて死んでしまった。
曲が作れなくなったことを悩んでとか、いろいろ言われたけど本当の所は本人にしか分からないこと。

それからしばらくして永瀬はアメリカでジムジャームッシュの映画に出ていた。
ロカビリーに憧れて大好きなエルビスプレスリーゆかりの地メンフィスを訪れる少年の役で。

奇しくも宮城くんとエルビスの誕生日は同じ1月8日だったと言う。

永瀬のHPに載せられたエッセイhttp://www.rocket-punch.co.jp/00essay2.htm是非読んで下さい。

アタシは毎朝この曲で目覚める。
少年はもう目覚めることはないけれど。

dedicated to M.MIYAGI 「For the boys・・・」の歌詞の最後に載せられた言葉。
boysとはあの日の永瀬であり、宮城であり、ヒルビリーのメンバーであり、あなたでありアタシでもある。