ボクの四谷怪談

脚本が橋本治でそれも彼が大学在学中に書いた幻の戯曲であり、音楽が鈴木慶一ってだけで絶対行こうと思った今回の舞台。だって橋本治ムーンライダーズもアタシにとっては高校生だった頃どっぷりはまっていたいわば70年台青春の象徴のようなものだし。
観客は平日昼間と言うこともあり20代〜40代くらいの女性が中心な感じ。
電光掲示板みたいなのが舞台の両脇に設置されてて歌のテロップが出るんだけど、これがもろ仮名遣いが橋本治でさー、こーゆーの若い子は受け入れられるのかなあ?なぁんて気になっちゃったり。主演の隆太君は頑張ってたとは思うけどちょっと力量不足な感じはあったかなあ。歌唱力は最初からそんなに期待しちゃいなかったけど、なんつーか騒音歌舞伎(ロックミュージカル)と銘打つからにはもうちょっと音楽を前に押し出して欲しかったよね。蜷川さんの舞台における音楽の使い方、センスはもともと好きだし、鈴木慶一が音楽を担当ってことで期待しすぎちゃったのかも。
1人づつの役者さんはそれぞれ良いとこもあったのに全体に散漫な印象が残ってしまったのはこの舞台の芯の部分の主人公の懊悩がも一つ実感を伴って伝わらないのと音楽の力が十分発揮されていないからのような気がしてなりません。