リンダ・リンダ・リンダ(ネタばれ大)

うーん。この手のタイプの青春映画は嫌いじゃないつーか、むしろ大好物なんだけど、これと言った感想の言葉が出て来ない。やダメだったわけじゃないんですけどね。
香椎由宇のクールビューティーっぷりは素晴らしい!ちょい崩した制服の着こなしも最高。ほぼ文化祭の3日間だけがメインなものも良いし、この監督のリアリズムの宿の時にも感じた、ウソっぽくない全体の空気感も好きだ。すっごくベタな話なんだけど淡々としたタッチで描いてて押し付けがましくないのがいいよね。ちょっと大好きな映画桜の園を思い出したのはこの淡々とした空気のせい?最後の演奏シーンもあえてドラマチックになってないし、ドラムの前田亜季ちゃんが好きな男の子に結局告白出来なかったってのもかなりリアル。
怪我をしたギター役の湯川潮音がラスト近くで歌うシーンの歌声がすごくイイ!はっぴいえんどの「風来坊」のカヴァーとかちょっと鳥肌立ったもん!
と思ったら天使の歌声とか魔法の歌声なんて言われてる新人アーティストで岸田繁永積タカシが曲提供してアルバムも出してるんだね。この人の歌もっと聴きたいな。

タイド&エコー

タイド&エコー

うたのかたち

うたのかたち

逆上がりの国

逆上がりの国

で、こんなすごいボーカル取れるのにギターやってて怪我したからもう文化祭出ないはずだったとこがなんか違和感。
ブルハをやると決めた時点で彼女をボーカルにって意見も出るんだけど、ブルーハーツにあの声はミスマッチと却下されるんだよね。アタシの考え方がボーカル至上主義なのかな・・・。でもあれだけ歌えるメンバーがいて怪我してギター弾けない。でメンバー間で揉めて元々のボーカルがプッツンしちゃった。となれば怪我したギターをボーカルにシフトしてそれに合わせて選曲するのが自然じゃないの?
や、それを言うと映画のストーリー自体が成立しないんだけど、ある意味では彼女にこういう役を当てたのはミスキャストじゃないのかしら?とまで思ってしまったよ。そのくらい湯川潮音の歌声には特別なパワーを感じたなあ。
ブルーハーツ自体は歌も演奏も巧くなくてもOK!な楽曲だからペ・ドゥナの歌でも全然問題ないんだけど。
もう一人ミュージシャンで出演してる山崎優子もいかにもダブってる先輩って感じで素の魅力が強く画面から伝わって来た。制服のスカートの下にジャージー穿いてるのとかもすごくらしくて良い感じ。