犬猫(ネタバレ注意!)

昨日観て来ました。
仲良いんだか悪いんだか良く判らない女の子同士が同居生活を送る話。って事しか知らなくて
そいでその2人を榎本加奈子藤田陽子が演るってことで、これは観るしかないでしょう!
つーことでかなり期待して行ったのだけど、期待にたがわずっていうか予想以上にとっても!良かった!です。
元来アタシは榎本加奈子みたいな同性に嫌われがちなタイプにすっごい偏愛があるんだけど、今回の彼女はお化粧っけのない顔に太い黒ぶちのメガネで声も無愛想で一見可愛げなくって、思ってることがなかなか口に出せない不器用ちゃんって役でそれがすごーく嵌っててビックリ。女優だなあ。
藤田陽子はやっぱり声が良いねえ。あの声は反則でしょう!ってくらいにカワイイ。

この映画のどこが面白いかって言うとさ、恋愛話も出てきて、それが2人の好みが同じなもんだから同じ男の子を好きになって揉めてばかりいるって設定なんだけど、肝心の男子がどこが良いんだか?って感じであまり魅力的に描かれてなくって(少なくともアタシにはこいつら一体どこが良いんだか?って感じでしたよ。でもツマンナイ男だけど好きなっちゃうってのもすごくリアルで良く判る)そいで女の子達が確かに男の子が原因で相手にすごーくムカツイたりしてるんだけど、それでもなんでか一緒にいるんだよね。ダウンしてる友達の代わりに犬の散歩まで引き受けて、同じ場所で道に迷って同じ土手で転げ落ちて。
根本のところで男よりも友情の方が優位な感じの描き方が非常にツボ。
タイプは正反対なのになぜか好みは一緒。だからムカツク。だから分かり合える。
友達の彼氏がアタシのことを好きになっちゃったことも狙ってた男の子を友達に取られちゃったことも実際にあるけど、男は替えがきくけど友達はそうはいかないんだよねえ。(この辺の感覚は個人差があるでしょうけど、アタシってやっぱり恋愛至上主義じゃないんだなあ)

あー、ちなみに実在のアタシをご存じの方にボコられるの覚悟で書いちゃうと昔のアタシはすずタイプだったかなー。(汗)あは!もちろんあそこまで男受け良くないけど。映画観てる間中ずうっと細かい描写のいろんなとこでデシャブっぽい『あるあるあるー!』な感覚が何度も何度も湧き上がって来ちゃうのよね。最初のシーンですずが彼と2人分のカレーを作るんだけど、いざ食べる時スプーンを自分の分しかテーブルに持って来てなくて、催促されてもすぐには取りに行かなくて、でも「やだ!」とか「自分で持って来たら?」とか言うわけじゃなくて、妙に間が開いて立ち上がって、そいでスプーンが探さないと見つけられなくって、お茶も自分の分しか淹れてなくって・・・なとこだとかまんまアタシのこと?とかさ。そこでぐぐっと入り込んでしまった感じ。料理してるとこは言うまでもないけどシーツを敷くシーンとかもそうだし、下着姿で洗濯物を取り込んでるところも思い当たり過ぎる自分。(アタシの場合はただ単にだらしがないだけ?)服をいっぱい並べて明日着ていくのを選んだり、割と執着なく気に入ってる服でも友達にあげちゃったりとかも。そういうストーリーとはあまり関係ないような細かいシーンの積み重ねがすごく良くって、そいでそういうのにシンクロニティを感じられるかどうかがこの映画の評価を大きく変えるんじゃないかと思いましたよ。