ラッキーガール

劇団四季の子供ミュージカル「桃次郎の冒険」http://www.shiki.gr.jp/applause/momojiro/を観に行ってきました。劇団四季には一時かなり熱を入れていて、キャッツ、オペラ座の怪人ジーザスクライストスーパースター、エレファントマン、コーラスライン李香蘭、エビータ等など何度も観ているけれど子供ミュージカルを劇場で見るのは初めて。娘は去年学校で「エルコスの祈り」http://www.shiki.gr.jp/applause/elcos/を観に日生劇場に行っているので2度目です。
今回はNHK大阪にハガキでアタシの名前と娘の名前で2通応募して娘の方が当りました。ハガキ一枚で4名入れるの。四季の子供ミュージカルってまともにチケット買うと5000円なんだよね。おまけに先日の漫才も前から4列目だったのだけど、今回も前から6列目というメチャメチャに良い席。娘の強運たるやすごいものがあるなあ。
「桃次郎の冒険」は20年くらい昔にTVで一度観てるんだけど、生はやっぱり良いね。歳をとったからなのかラストでは涙がボロボロ出ちゃった。あのインディージョーンズを映画館で見た時ですら途中で寝ていた夫も寝る間もなく最後まで見たし。なにより息子が大泣きしていたのには驚いた。隣に座っていたアタシの手を掴んで目を擦るもんだからアタシの手も涙でべチョべチョ。息子は映画やTVを観ていても今まで泣いたことが無いと思うのでこういうのは初めての経験だったみたい。彼が観劇の喜びに目覚めた第一歩の記念すべき日であるのかもしれません。
明日11月23日にNHK教育で前10・00〜11・30に放送されるので興味を持たれた方は観てみて下さい。*1
これ子供向けってことになっていますけどテーマはすごく重いし、中高生あたりがメイン対象じゃないのかしら?大人でもかなりずしっと来ますよ。原案があの坂田寛夫*2だしね。
しかしさすがは四季。層が厚いというか子供ミュージカルでも出演者のダンスも歌もレベル高くて全然子供だましじゃないよね。群舞とか一人何役もこなしてるはずで舞台裏は早替わりの連続でさぞかしすごいことになってるだろうと思うのだけど、息の乱れなどみじんも感じさせない。

こども向けのミュージカルや芝居の上演は、今でこそ一般的なものとなっているが、東京オリンピックを目前にしつつも戦後未だ20年の日本に「ミュージカル」という公演形態などはもちろん、「本物の舞台をこどもに観せる」というゆとりはあっただろうか。まして、企業による芸術文化への助成事業、いわゆる“企業メセナ”という言葉すら当然まだ生まれていない。このため、当時の価値観のなかでは、一般的には入場料を設定するミュージカル公演にこどもを無料招待するという「ニッセイ名作劇場」の試みを大企業の「道楽」とみなす向きがなかった訳ではない。
 しかし、「ニッセイ名作劇場」の実現はもちろん、常に当公演を支え続けたのは、当時の弘世現・日本生命社長の信念であった。
 少年時代に水谷八重子の「青い鳥」の公演を見て、大きな感銘を受けた経験が基点となり、「若い人やこどもたちにこそホンモノの舞台を観劇するチャンスを作るべきだ。その感動は、必ずその人の将釆に役に立つ」と確信する。また、「ニッセイ名作劇場」の公演を通じ、戦後の荒廃した日本社会に対して「心にうるおいをもたらすことができれば」と考えていたのだ。
http://www.shiki.gr.jp/family/nissay/index.html

*1:放送されるのは東京公演の分で、キャストが一部違うのですが。特に良かったと思ったすもも役の女優さんが別な方なのが残念・・・かも。

*2:「葉月」や「熊にまたがり屁をこけば りんどうの花散りゆけり」大好きです。多分検索すると全文載せてるとこも見つかるよ。