東京湾景第2話

韓国ドラマブームに便乗して、それっぽいことを盛り込んで月9流純愛ドラマに仕上げました。ってのがおそらく製作者の意図であろうに、演じてる俳優のせいか、見てるアタシがスレてるからなのか、韓国ドラマを小馬鹿にしているパロディになってしまっているという皮肉。哀川翔佐藤隆太はまだ結構みれるけど・・・。
数々の障害を乗り越える純愛を本気で描きたいならあれじゃダメだと思う。障害の描き方がリアルじゃないっていうか、在日の方達の現実をアタシはそれほど良く知ってるわけじゃないけど。
仲間ちゃんの主人公が在日で自分のアイデンティティに悩むってのもありがちな設定ではあるんだけど、描き方次第ではもっと共感を得られるものに出来たはずなのに、なんだかなあ・・・。
一昨年子供の参加したミュージカルで華僑の方達と接する機会があってミュージカルのテーマもそのようなものだったので子供と一緒にいろんなことを考えたし、実際にお話も聞けたのだけど、日本に生まれても日本人じゃなく、自分の国籍の国のことを実際には何も知らないという方達。何も考えず生きて来た自分と比べて焦がれるような思いを持ってらっしゃるのだなあってことを肌で感じた時でした。よっぽどこの子供のミュージカルの方が感動出来たもん。だからこそ仲間ちゃんの「私を探して」ってのが随分安っぽく思える。いや言葉自体は悪くない。自分は何者なのか?自分探しの葛藤の中で出て来た言葉であろうから、だけど全体に浅いつーか薄っぺらいので、このままじゃ韓国ドラマのパロディにすらならず、悪しき類似品になってしまうよ?

アタシの友達は韓国籍の男性と4年間も付き合って結局「日本人とは結婚出来ない、自分が良くても家族が認めてくれない。そんな中におまえを置くことは出来ない」って言われてふられてしまったのを身近で見ていたことがあって、その男性はその後別の日本人女性と結婚したそうで、彼女からしてみれば許せない悲しいことだろうけど、国籍に限らず障害があってそれを乗り越えることが出来るかどうかは結局本人次第でしかないわけで。
要は主人公二人のキャラが立ってないってのがドラマとしては致命的。だから感情移入も出来ないのよねえ。いくらでも面白くなる要素はあるし、キャスティングだって悪くないのに勿体ないったら。